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ベンチプレスのレッグドライブとは?正しいやり方と効果を初心者向けに解説

「ベンチプレスで足はただ置いておくだけ?」と思っている方も多いはず。

実はレッグドライブ(脚の踏ん張り)を正しく使うことで、フォームの安定性が大きく向上し、高重量を扱いやすくなります。

この記事では、ベンチプレスのレッグドライブとは何か、初心者でも実践できるやり方を科学的な根拠をもとにわかりやすく解説します。

レッグドライブとは、ベンチプレス中に足で地面を踏ん張る力を体幹を通じて上半身・バーの挙上へ伝達する技術です。

単に足を床に置くだけでなく、意図的に地面を押す(蹴る)ことで全身を一体化させて力を発揮します。

  • 動作の安定化:下半身を固定することで骨盤・体幹・肩甲骨の土台が強固になる
  • 全身の力の連動:下半身で生み出した力をバーを押す力として活用できる
  • アーチの保持:足の踏ん張りで胸のブリッジを高くキープし、可動域を最適化する

2019年にGardnerらが行った研究(対象:男女27名、使用重量:1RMの75%)では、レッグドライブの有無による大胸筋・前部三角筋・上腕三頭筋の筋活動量に統計的な有意差は見られませんでした

筋肉p値結果
大胸筋0.405有意差なし
前部三角筋0.297有意差なし
上腕三頭筋0.092有意差なし

つまり「筋肉を鍛える」目的では効果の差はなく、「フォームの安定と高重量挙上」においてこそ真価を発揮する技術です。研究者も「個人の好みと目的に応じて使用を判断すべき」と結論付けています。

① フォーム安定型(初心者向け)

まずはこちらから始めましょう。

  • 足の位置:膝の角度を約90度に保ち、肩幅より少し広めにスタンスを取る
  • 特徴:左右のバランスが取りやすく、上半身の動作に集中しやすい
  • 注意点:床反力をバーに伝える効率はやや低いが、安定したフォームを習得するのに最適

② 全身連動型(中・上級者向け)

フォームが安定してきたらこちらにステップアップ。

  • 足の位置:膝を鋭角に曲げ、足を膝よりも頭側(手前)に引き込む
  • 特徴:膝と足首に「遊び(可動域)」を作ることで下半身をバネのように活用できる
  • ポイント:母指球・小指球・踵の3点(トライポット)で地面をしっかり捉える

レッグドライブで最もよくある誤解が「足を真下に押し付ければいい」という考えです。これだと臀部が浮くだけで力がバーに伝わりません。

正しくは「地面を前方に蹴り出す(レッグプレスのような動作)」イメージです。体をベンチの頭側へスライドさせるような力を生み出し、固定された上背部(僧帽筋)でその力を受け止めることで、バーを押し上げる力に変換されます。

やりがちなミス正しいイメージ
足を真下に押し付ける地面を前方(頭側)に蹴り出す
お尻に力を入れて浮かせるお尻はベンチに密着させたまま
力を入れっぱなしにするスティッキングポイントで爆発的に蹴り出す

低重量では70〜80%の力で踏ん張り続け、ボトムポジションからの切り返し(スティッキングポイント)の瞬間に100%の力で爆発的に蹴り出すことで、バーを加速させる「きっかけ」を作れます。常に全力で踏ん張るのではなく、最も苦しい局面で力を爆発させるのがコツです。

レッグドライブは正しく行わないと腰痛の原因になります。

  • 原因:胸椎(背中の上部)の柔軟性が不足したまま無理にレッグドライブを使うと、腰椎(腰)が過剰に反って関節に過度な負担がかかる
  • 対策①:腹斜筋・前鋸筋のストレッチで肋骨を柔軟に動かせるようにし、胸椎の伸展を助ける
  • 対策②:広背筋を収縮させ、肩甲骨を下制(下に落とす)させてアーチを強固にする

⚠️ お尻がベンチから浮く場合は、足を少し前に出して膝の角度を90度に近づけるか、レッグドライブの力を弱めましょう。

ベンチプレスに多い怪我と対処方法について下記で説明しています↓

  • 足の底面の接地:IPF(国際パワーリフティング連盟)ルールでは足の底面全体を地面につけることが必須。足を引き込む場合も踵は離してはいけない
  • シューズ選び:足首の柔軟性が低い場合はヒールの高いウェイトリフティングシューズを使用すると、深い位置での接地とドライブを両立できる
  • 臀部の接地:どのスタイルでもお尻がベンチから離れると競技ルール違反になる
  • レッグドライブは「下に押す」ではなく頭側に蹴り出すイメージが正解
  • 初心者はまず膝90度のフォーム安定型から始める
  • 中・上級者は足を頭側に引き込む全身連動型でパワーを最大化する
  • 胸椎の柔軟性が不十分なまま使うと腰痛の原因になるため注意
  • 競技では全体の接地・臀部の接地がルールで定められている

レッグドライブはベンチプレスを「上半身だけの種目」から「全身を使う種目」に変える技術です。まずはフォーム安定型から取り組み、フォームが固まったら全身連動型にステップアップしてみてください。


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